不整脈(心房粗動)入院生活 2〜3日目『カテーテルアブレーション手術体験記』

※この記事にはPR(広告)が含まれています

不整脈(心房粗動)入院生活 2日目『カテーテルアブレーション手術体験記』

今回の記事は入院生活 1日目の続きです。

いよいよ本日、カテーテルアブレーション手術を実施! 手術当日から退院までレポートします。

カテーテルアブレーション(心筋焼灼術)とは

カテーテルアブレーション治療は、心臓の拍動リズムが異常になり脈拍数が多くなる「頻脈性不整脈」に対して行われる治療法です。1982年にアメリカで治療が開始され、カテーテル(焼灼用の管)の進歩により、現在は日本でも急速に普及しました。

電気生理検査とアブレーション治療に要する時間は平均約2~4時間です。複雑な不整脈では長時間を要する場合もあります。治療後は、手術室で圧迫固定をし、病棟に戻った後、6〜12時間の安静が必要です。

安静後は歩行、翌日には入浴も可能で回復が早いこともあり、現在「頻脈性不整脈」の一番有力な治療法となっています。入院期間は平均3~5日です。

ただし心筋の外側に不整脈があった場合、一時的に治療に成功しても、不整脈が再発することもあります。治療後の数ヶ月以内に再発する率は5%とも言われています。その場合でも状況に応じて再度アブレーション治療を行うことも可能です。

心房粗動とは

心房粗動とは頻脈性不整脈のひとつで、洞結節から発せられた電気信号が心房内の三尖弁輪のまわりを回っている状態に陥り、心房の壁が震えて心臓から血液を十分に送り出すことができなくなります。

心房細動とよく似ていますが、この2つは心房が昂奮する回数と電気信号の発生するところや伝わり方が異なります。心房細動の場合はおもに左房の肺静脈周辺からの電気信号によって収縮、脈拍数は不規則になりますが、心房粗動の場合は規則的に表れます。

心房粗動の治療は、この旋回路の一部を興奮刺激が通らないようにカテーテルで線状焼灼を行います。

入院生活 2〜3日目レポート

1日目の夜8時には寝て、2日目の朝6時に起きました。

本日は朝9時から手術です。朝食は抜きなんですが、緊張でお腹が減りません。なので本をずっと読んでいました。

8時半に丁字帯と浴衣型の患者衣に着替えて点滴を開始。今回は尿道カテーテルはなし。尿意が強くなってきたら手術中でも尿瓶を用意してくれるとのこと。

歩いて手術室へ。

手術室に着くとさっそく幅が狭い手術台へ寝かされました。患者衣を脱ぎ、心電図の装置や点滴の準備をする。と同時に陰毛を両サイド剃られる。

次に右脚の鼠径部(脚の付け根)と首に局所麻酔の注射を何回も打たれました。これが激痛。特に首の方。反射的にのけぞってしまうほど痛かったです。

麻酔が効き始めたところで右側の首から管(シース)を挿入。入り口が痛むので注射追加(涙)

お次に鼠径部。その次に電極カテーテルを管(シース)より血管内に挿入し、心臓内の各部位に留意します。

全部、挿入し終わったら不整脈の場所を特定させるために不整脈を誘発させます。誘発させると今まで経験したこともないくらいの速い鼓動を感じました! これ1日続いたら相当疲れるだろうなと思うくらい。

そしてそうこうしている内に焼灼開始。

先生が「◯ワット、スタート」という掛け声を合図に心臓内にあるカテーテルが「うぃーん」と鳴っているのが分かるんです。なんとも気持ち悪い。

そしてここからが苦痛でした。始めは大丈夫だったんですが、何回も焼くもんですから首から通したカテーテルが熱を持っちゃって5秒後には右肩に激痛が走るんです。

例えるなら肩コリの肩を拳で本気でグリグリされた感じ。「痛い痛い痛い」と思わず叫ぶ(笑)

始めは叫ぶと止めてくれてたんですが、重要な場所を焼くときは「耐えてください」と言われました(涙)

そして手術は長引いて14時過ぎに終了。なんと手術時間は5時間でした。途中、尿意に耐えられなかったので尿瓶を用意してもらいました(笑)

先生に長引いた理由を聞いたら、不整脈の原因箇所が2つあったそうです。でも「ちゃんと焼いたので大丈夫です」と言われて安心しました。

そして病室に戻り、4時間まったく動けず安静に。

この時に友人がお見舞いに来てくれました。そして初めてお会いする友人の婚約者も連れて(笑)

私、寝た状態のまま挨拶。超恥ずかしかったです(笑)

4時間後、傷口を確認して止血されていたので起き上がったり寝返りを打つことは可能になりました。そして2時間後、もう一度、傷口を確認して歩行OKが出ました。

他の方のブログを見ると、この安静期間が一番辛いと書いてありましたが、私はあまり身体は凝らないので特に辛くありませんでした。

でも歩行OKが出たのが夜8時なので、すぐに就寝しました。

入院生活3日目の朝。

傷口を確認したり血圧を測ったりして異常がなかったので11時頃に無事退院しました。

カテーテルアブレーション手術体験まとめ

今回は手術込みで3日間と短い入院期間でした!

実は3泊4日の予定でしたが、仕事の影響でどうしても2泊が限界だったので先生が調節してくれたんです。本当にありがとうございました!

手術自体は痛かったのですが、私はやってよかったと思います。特に私のような投薬で止まらないタイプの不整脈は、発作が始まったらいちいち病院に行って電気ショックをするしかないですからね。

これで数ヶ月様子を見て不整脈がなければ、おそらく完治だと思います。

投薬で止まる方でも、毎日薬を飲んだりが面倒なので検査で問題がなければカテーテルアブレーションをすることをおすすめします。


入院生活の他の記事はこちらから
関連記事:不整脈(心房粗動)入院生活 準備編『経食道心エコー体験記』

関連記事:不整脈(心房粗動)入院生活 1日目『手術前の検査体験記』


●不整脈なったとき、この2冊が役に立ちました

この記事の著者:ETweb編集部
プロフィール
ETwebは、最新テクノロジーを紹介している専門メディアです。発信内容としては、最新テクノロジーの紹介・利用方法・ニュースをETweb編集部が厳選してお届けしています。また、皆さまがが将来、海外で活躍できるように英語についての記事も執筆しています。広告掲載、記事執筆のご依頼も随時募集していますので、お問い合わせよりご連絡ください。ETwebの理念については私たちについてをご覧ください。
» Twitterアカウントはこちら

●こちらも合わせてどうぞ