【レビュー】英文法の鬼100則を勉強すると見えるネイティブの世界とは

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【レビュー】英文法の鬼100則を勉強すると見えるネイティブの世界とは

2019年11月に販売された「英文法の鬼100則」という本が販売からわずか2ヶ月で5万部を突破し、amazonや全国の大型書店で英語書籍売上No.1になったりと現在、多くの英語学習者に支持されています。

どういった本かというと、簡単に言えば“英語脳”を学べる本。英語脳とは英語は日本語に訳さず、英語のまま理解する能力。すなわちネイティブが英語を使う感覚が学べるという訳です。

このネイティブの感覚を日本人もわかりやすく解説した画期的な本なので、こんなにも売れているわけです。また、438ページもあるので大量の“ネイティブ感覚”を一気に学ぶことができます。

今回は、そんな英文法の鬼100則を実際にすべて読んでからまとめたレビュー・書評をご紹介します。

時吉 秀弥(著), 出版社:明日香出版社

著者・時吉秀也氏のプロフィール

時吉 秀弥(ときよし ひでや)

神戸市外国語大学英米語学科卒。米国チューレン大学で国際政治を学んだ後、帰国。ラジオパーソナリティという特殊な経歴を経つつ、20年以上にわたって予備校で英語も教えてきた。

英語を教える中で独自の英文法観を築きつつあった頃、それが認知言語学に通じるものだと知り、東京言語研究所に入所、池上嘉彦東京大学名誉教授、西村義樹東京大学准教授(当時、現教授)、尾上圭介東京大学教授(当時、現名誉教授)、上野善道東京大学名誉教授らのもとで認知言語学、日本語文法、音声学などを学ぶ。

2010年同所で理論言語学賞を受賞。

認知言語学に基づき英文法を解説したブログ「時吉秀弥の英文法最終回答」が、英語学習者から多くの支持を集める。

舞台やラジオで実践的に培った「人に話を聞いてもらうとはどういうことか」の追求と、認知言語学の知見に基づく英文法の教授法を融合させ、日本人が「人を説得できる」英語を話すための方法論を開発する日々を送る。

現在は“英語職人” の異名通り、(株)スタディーハッカーENGLISH COMPANYでシニアリサーチャーを務めています。

時吉秀弥氏が担当しているサービス「ENGLISH COMPANY」「STRAIL」については以下の記事をどうぞ


本の構成

英文法の鬼100則 本の構成
目次は以下になります。

目次
第1章 英語の世界の3つの基本
第2章 動詞①文型:動詞を単語で捉えるな、文型で捕らえろ
第3章 動詞②時制:実は私たちは時間をこう捉えている
第4章 動詞③現在分詞:ingはここから考えよう
第5章 動詞④過去分詞:イメージから理解しよう
第6章 動詞⑤動詞の原形:その意味を考えたことがあるか?
第7章 動詞⑥仮定法:「実際はそうじゃないけど」
第8章 動詞⑦助動詞:それは事実なのか、思っているだけなのか?
第9章 名詞:動詞が「木」なら名詞は「木の実」
第10章 形容詞と副詞:「修飾する」の真実
第11章 前置詞:これが捉えられれば熟語を攻略できる
第12章 語順:語順自体が持つ「心理」を理解せよ
第13章 説得するための英語:「型」を作り英語で思考するトレーニング

本書は438ページと某有名文法書並の厚みがあります。これらすべて理論よりイメージ重視で説明していると思うとすごい...。
英文法の鬼100則 本の厚さ

中身はイラストが多めで視覚的にもわかりやすい作り。
英文法の鬼100則 中身

しかし!!

買うときにちょっと注意が必要。それは基礎的な文法説明がないからです。

なので、TOEIC500点とかは必要ないですが初学者には、ちょいしんどいかなという内容です。ある程度、文法の基礎をマスターして次のステップとして読むのがベストかと思います。

ちなみに文法の基礎を学習するならこちらがおすすめ。今まで出会ってきた文法本で一番わかりやすかったです。Amazonでもベストセラーなので信頼はできるかと。まずはこの参考書を1ヶ月以内に終わらしてからにしましょう。

英文法の鬼100則の特長とレビュー

英文法の鬼100則の特長とレビュー
こちらでは英文法の鬼100則を読んでわかった特長とそのレビューをご紹介します。
 
ネイティブスピーカーの感覚がわかる
今まで教えてもらった受験文法は、文法のルールやたまにある例外をひたすら覚えるだけなので苦痛を伴う作業でした。しかし、この本の内容は、ネイティブの気持ちを最優先に考え、なぜこういった表現をするのかを徹底的に教え込まれます。

たとえて言うならネイティブスピーカーの心の中を覗いているような感覚になる本です。それが438ページもあるのですから、読了したあとはかなりの知識が身についています。

文法のニュアンスを限りなく噛み砕いて説明している
本書では時吉先生独特の、だれが読んでも分かりやすいようにかなり噛み砕いてニュアンスや文法ルールを説明されています。

例を「will」と「be going to」の違いを説明するパートで説明します。willは「ゆらゆらと心が揺れて、今どうするか決めた感が強いときに使う表現」で、be going toは「もう決まっている未来に向かって今進んでいる途中にあるときに使う表現」と書かれていました。

どうですか? 想像しやすくないですか?
このように時吉先生独自のとてもわかりやすい説明がいたるところに散りばめられているので、使用パターンを常に想像しながら身につけることができます。

日常生活、ビジネスともに“使える英語”が身につく
本書では丸暗記せずにイメージすることが最優先事項になっています。ということは実生活に当てはめて、「あ、こういう場面で使うんだな」と簡単にイメージすることができる本です。なので、普通に丸暗記するより圧倒的に覚えやすい。なので、日常生活、ビジネス関係なく両方で使える英語を学ぶことができます。

英語がとっさに出てくるようになる
イメージして覚えるということは、感覚で覚えるということなので、とっさに使える英語が身につきます。ただし、流暢に話すには音読(シャドーイングなど)も一緒にやってください。

音読については以下の記事を参考にどうぞ。


中級者向け
すごく良い本ですが基礎的な英文法の説明は一切ありません。本書はこれまで学んだ文法を活かして表現を覚える本です。なので、中級者以上からが対象だと感じました。

イラスト、文字の強調が多め
本書内はこれでもかというほどイラストが多め。さらに太字や波線などの文字の強調もふんだんに使われています。なので、中高生でもスラスラ読めるはず。

個人的には手書き風文字の補足説明が自分でメモ書きしたような感覚で覚えやすかったです。

英文法の歴史も学べる
この表現は大昔はどうだったのか、なんでこういった表現をするのかといった英文法の歴史部分にも触れている箇所がありました。こういった部分は歴史的背景を知ることができるので、より具体的にイメージしやすかったです。著者はきっといろんな本を読んで英語を研究してこられたんだなと知識量に脱帽しました。

英文法の鬼100則が向いてる人・向いてない人

次に英文法の鬼100則がどういった人が読むと役立つかご紹介します。

英文法の鬼100則を読む必要がある人
ネイティブの気持ちを知りたい人
細かなニュアンスを知りたい方
イメージして英文法を理解したい方
中級者以上の文法力をお持ちの方
急遽、英語を使う必要がある方
海外旅行や仕事で役立てたい方

英文法の鬼100則を読む必要がない人
文法基礎の学習がまだ済んでいない初学者
簡単な旅行英会話で満足な方
本にお金を使いたくない方

英文法の鬼100則のまとめ

今回は英文法の鬼100則を実際にすべて読んでからまとめたレビュー・書評をご紹介しました。

英文法の鬼100則があなたには必要か、ぜひこの記事を参考にしてみてください。

最後に英文法の鬼100則をまとめると以下になります。
・ネイティブのニュアンスや気持ちが理解できる
・初学者はまずは文法の基礎を学んでから読むといい
・イラスト多めで、著者独自の噛み砕いた表現でイメージしやすい

時吉 秀弥(著), 出版社:明日香出版社

 
P.S. 時吉秀弥氏が関与しているサービス「ENGLISH COMPANY」「STRAIL」については以下の記事をどうぞ


この記事の著者:ETweb編集部
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