先日、新宿・歌舞伎町に用事があった際に、稲荷鬼王神社(いなりきおうじんじゃ)にも寄って、参拝してきました。
ラブホテルやホストの顔写真の看板が乱立している繁華街に、実はひっそりと神社があります。初めて見た人はなぜこんなところに?と思うでしょう。
実はここは厄を除き福を授ける鬼の王様の名を持つ全国で唯一つの神社なんです。今回はそんな稲荷鬼王神社を参拝しましたのでご紹介します!
稲荷鬼王神社のご紹介
全国で唯一の鬼の福授けの社として信仰を集め、「撫で守り」の授与で有名です。皮膚病・その他の病気平癒に御利益があるとされています。
天保2年(1831年)、大久保村の氏神であった稲荷神と熊野から勧請されていた鬼王権現を合祀し、稲荷鬼王神社となりました。熊野の鬼王権現は現存しない為、「鬼」の王様という意になる「鬼王」の名を持つ日本で唯一の神社です。
この鬼王権現は、湿疹・腫物を初め諸病一切に霊験があるとされています。そのため豆腐を奉納し、治癒するまで本人もしくは代理の者が豆腐を断ち、当社で授与される「撫で守り」で患部を祈りつつ撫でれば必ず平癒するといわれていました。
この為、江戸時代には近在の農家の人達だけでなく、江戸から武士や商人、職人と多くの人が参拝に来ていました。
御祭神には、宇賀能御魂命(ウガノミタマノミコト)、鬼王権現(キオウゴンゲン)、月夜見命(ツキヨミノミコト)、大物生命(オオモノヌシノミコト)、天手力男命(アメノタジカラオノミコト)を祀っています。
神社名から誤解を招きやすいものの「鬼」を御祭神に祀っているわけではありません。
ちなみに境内の三島神社に祀られている恵比寿神は新宿山ノ手七福神の1つです。
参拝レポート
7月中旬の夏真っ盛りの昼下がり、参拝してきました。
稲荷鬼王神社の入口。いざ境内へ。
境内入ってすぐにある狛犬。
そのまま参道を少し歩くと左側に見えてくる三島神社(恵比寿神社)。稲荷鬼王神社には境内社が二社あり、三島神社はその内の一つです。
こちらの祭神は事代主命(コトシロヌシ)。恵比寿神とも呼ばれ、新宿山ノ手七福神の一つに数えられています。
三島神社の鳥居をくぐると、左に手水鉢があります。手水舎はなかったので、こちらでお清めをしました。こちらには水琴窟があり、水をかけると弦を弾いたような音色が聴こえてきます。
水琴窟の説明書き。
拝殿前にも違う狛犬がいます。
参道の先にある拝殿に到着!!
と言っても境内は狭いのですぐですが(^^;)
こちらは願いをかなえ、災いを防ぐ神社で、社殿に干支の御神像がいる都内唯一の神社です。
江戸時代から続く稲荷鬼王神社の干支由来の説明書き。
こちらで干支のご神像をなでて一年の御心を授かります。
拝殿右手に天水琴。溜めた雨水が少しづつ地中の水琴窟に注がれて音を奏でる仕組み。耳を澄ますと、まるで地中から弦を弾いているような音が聞こえてきます。
天水琴の説明書き。
境内の最奥には二社ある境内社の内の一つ、浅間神社(せんげんじんじゃ)があります。
富士山など全国から銘石を取り寄せて、境内に富士塚が造成され『西久保の厄除け富士』と呼ばれています。
亀岩、泉瀧などなど富士にちなむ石碑がたくさんあります。
浅間神社側の入り口。
新宿 稲荷鬼王神社まとめ
いかがでしたでしょうか?
昼過ぎだと境内に入ると繁華街にいるとは思えないような静寂に包まれていました。とても雰囲気があり、昔ながらの素敵な神社ですね。
最後に三島神社の横に「かえる石」があります。恵比寿様をお参りしてから、手水から柄杓で「かえる石」に水をかけてさすりながら、心の中で次の言葉を三度唱えると、その願いが叶えられると伝えられています。
一日の無事を願う人、あるいは交通事故や旅行安全を願う人は『無事かえる』、開運を願う人は『良き運にかえる』、金運を願う人は『金かえる』、縁結びを願う人は『想い人の心が自分にふりかえる』あるいは『待ち人かえる』、健康を願う人は『若がえる』、あらゆる願いを『かなえる』と三度唱え、その後もう一度、恵比寿様にお参りします。
歌舞伎町の観光ついでに寄ってみたいご利益の多い神社でした。
●訪問した名所の情報
名称:稲荷鬼王神社(いなりきおうじんじゃ)
住所:東京都新宿区歌舞伎町2-17-5
電話番号:03-3200-2904
営業時間:24時間
定休日:なし
行き方:
・都営地下鉄大江戸線「東新宿駅」から徒歩3分
・東京メトロ副都心線「東新宿」駅から徒歩3分
・西武新宿線「西武新宿」から徒歩7分
・JR「新宿」駅から徒歩15分
・JR「新大久保」駅から徒歩15分
・東京メトロ丸ノ内線「新宿三丁目」駅から徒歩15分
・都営地下鉄新宿線「新宿三丁目」駅から徒歩15分
●神社巡りするなら以下の本が参考になります